本来のあなたに戻る自然療法
治しているのは誰?
日焼けした肌が白く戻る。
手術で切ったところが元の通りくっつく。
これは誰がしていること?
この働きが、私たちに元々備わっている”自然治癒力”です。
食べたものが、からだに入り、小さなって消化してくれる。
寝ている間も、心臓が動き続けてくれる。
からだの中では、様々なことがオートメーションで行われています。
病原体が、からだに入った時、熱を出したり、お腹を下したりして病原体を排除しようとします。
これも、からだを元の状態に戻そうとして自然治癒力が全自動でやってくれていることですね。
からだの中には100人のお医者さん、または100人の兵士がいると言われています。
それだけ私たちのからだは、元々素晴らしく完璧な力が備わっているのです。
現代の私たちは、頭が痛くなったら頭痛薬、お腹を壊したら下痢止めを使って症状を止めてしまいます。
症状はツラいですもんね。
でも、症状は病気ではなく、病気を治している過程で起きる「からだからのお知らせ」なんです。
「今ウィルスと闘ってるよ~」←熱が出ている時
「目の使い過ぎだよ~」←肩こり
「血が足りてないよ~」←眠れない時
という風に、今のからだの状態を、症状という形で教えてくれているのです。
何か症状が出るたびに、原因を突き止めずに「薬で症状を止めてしまう」ことをくり返していると、ツラい症状は消えても、原因が無くなったわけではないので、何かのきっかけがあると、また同じような症状をくり返してしまいます。
からだの”今の状態”を知らせてくれる症状が伝えているメッセージの意味を考えてみると、からだに起きていることの本当の意味が見えてきます。
ウィルスが入ってきて熱が出た ← ウィルスで熱が出るほど免疫力が落ちていた ← 生活全般を見直してみよう!
肩こり ← 目の使い過ぎだな ← そういえばイライラすることが多いなぁ ← 肝臓が疲れているのかもしれない!
眠れない ← 血がたりないんだな ← 悩みが多くて血を消耗しているのかも ← 血を作る食べものを積極的に食べるようにしよう!
というように、からだが元に戻るために必要なことがわかります。
自然治癒力の働きである、このメッセージを無視し続けていると、だんだん治癒力自体も働かなくなり、何の症状も出ないからだになっていきます。
症状が無いのが健康?
不快な症状がないのは嬉しいことですね。
ですが、症状が一切出ないという事は何を意味するのでしょうか?
症状がひとつも出ない人はいません。
何も無いのであれば、出ないのではなく出せないのかもしれません。
あまりにも治癒力が低下していたり、体温が低くなっていると「症状を出す力」さえ無くなってしまいます。
高い熱を出しせるのは、それだけ治癒力が高いということになります。
(ただし、解熱剤をいつも使用している人は高温になり過ぎる場合があるので注意が必要です。)
では、ツラい症状は我慢するしかないのでしょうか?
からだの働きを応援する自然療法
症状が出た時のメッセージの意味もわかった。
これからは注意して過ごそう。
でも、今のこのツラい症状はどうしたらいいの?!
という時に、からだの働きを邪魔せずに治癒を進めてくれるのが自然療法です。
大昔、元々の薬は植物でした。
植物の中には、多くの薬理作用があり、丸ごと全部使うことでバランスがとれていました。
現代の薬は、植物が持っている一部の薬効だけを化学的に合成して作られています。
なので、即効性がありますが、バランス的には、からだに優しいとは言えません。
自然療法は、作用はゆっくりですが、からだの働きを邪魔せずに治癒を進めてくれるので、本当の意味での「免疫」を獲得することができます。
症状を途中で止めてしまうと、病気にかかり切ることができないので、その病気に対する免疫を獲得することができません。
熱がある時、薬なら熱を下げますが、自然療法では熱は出したままにしますが、その症状を楽にするお手伝いをします。
ホメオパシーのレメディーで、熱を出し切る時間を進めたり、クレイパックやこんにゃく湿布で要らないものを排出することを助けたり。
免疫力を得ることと、こどもを育てることは似ているかもしれませんね。
手助けしてあげてばかりだと、いつまでも何もできないまま大きくなってしまいます。
多少、大変な思いをしても、後々楽しく楽に過ごせるように、力をつけさせてあげたいですよね。
からだの働きを応援する自然療法は、たくさんの種類があります。
アロマテラピー、メディカルハーブ、こんにゃく湿布、梅肉エキス、ホメオパシー、薬膳、もっともっとあります。
どれも知ってみると、そんなに難しいものではないので、好きなものから選んで、少しずつ勉強してみると良いと思います。
どのアイテムを使う時も、ちょっとだけ、からだの勉強もしていきます。
「からだのきほん」がわかると、症状に対しての恐怖心も小さくなり、自分のからだを信じることができるようになります。
そして、色んな自然療法アイテムを試していくうちに、あなたの治癒力も高まっていき、あなたのからだだけではなく、家族や大切な人も守っていけるホームドクターになることができますよ。
症状と感情は同じ?
からだについてのお話をしてきましたが、実は心にも同じことが言えます。
心の症状は「感情」です。
感情も、しっかりと感じ切ることが大切です。
本当は傷ついているのに、平気ですと言ってみたり、言いたいことがあるのに黙っていたり。
もちろん、何でもかんでも包み隠さずに発言しましょうということではありません。
ただ、その気持ちを、自分だけは共感してあげてほしいのです。
「こんなの誰でもやっている」
「常識だからしかたない」
という態度をとらざるを得ない状況もあるかもしれません。
でも、本当のあなたはどう思っていたのか?本当は何て言いたかったのか?
それを認識していてほしいのです。
これも自然治癒力と一緒で、無視していると、感じる力が無くなり、本当はどう思っているのか?本当は何を望んでいるのか?がわからなくなってしまいます。
多くの人は、両親や周りの期待に応えたいと、本当の気持ちを横に置いて頑張ってしまいます。
がんばることで愛されている、と思い込んでしまうんですね。
本当は条件なんか付けられていないのに、頑張っているから愛されているんだという価値観ができてしまうと、ずっと頑張り続けるあなたになってしまいます。
症状も感情も、からだや心からのお知らせです。
本来のあなたらしく生きるために、症状や感情を抑圧せず、湧き上がるものは出し切り感じ切って、どんどん楽になっていってくださいね。